田島 篤 オカリナ・アンサンブル譜
エジプト考古学史上、最大の発見と言われたツタンカーメン王墓の発掘から100年が経ち、今なお
謎多く魅力に包まれた地、エジプトはテーベ(現ルクソール)にある通称「王家の谷」に思いを馳せ
ました。この王家の谷には、ツタンカーメンをはじめ、ラメセス2世やトトメス3世、ツタンカーメ
ンの父、アクエンアテンや、女王ハトシェプスト等の墓が並び、名高いファラオの眠る神聖な地とし
て、エジプトではギザのピラミッドに続き、訪れる人が絶たないと言われます。
楽曲は「マカーム音階」(アラビア音階)を多用し、独特の雰囲気を出しました。マカームは大変種
類の多い音階で、厳密には西洋音楽の音で表すことが難しい音もありますが、広く一般の方々が思い
巡らせ易い音階を駆使しました。118小節目のフラッタータンギングはOptionとしましたが、可能な限り表現していただきたいと思います。古代エジプトの世界感を存分に楽しんでください。
使用楽器と音域:オカリナ
1. ソプラノC (A5 ~ F7)
2. メゾ・ソプラノG (E5 ~ C7)
3. アルトC (A4 ~ F6)
4. テノールG (E4 ~ C6)
5. バスC (A3 ~ F5)
6. コントラアルトG (E3 ~ B4)
7. コントラバスC (A2 ~ E4)
【田島 篤 プロフィール】 指揮者、作・編曲家
フランクフルト音楽大学にて指揮法を学び、ウィーン楽友協会にてデビュー。ドイツ国家演奏家資格を有し、ヨーロッパをはじめ内外のオーケストラと共演。「オカリナDUOうらら」のアレンジャーになった事がきっかけでオカリナの世界で活躍する事になり、Nightオカリナ楽団、同アンサンブルの音楽監督を務め、2014年のホンソン国際コンクールでは自身の楽曲、【オカリナ7重奏のためのソナタ「薫風」】で、総合優勝に導いた。編曲のみならず作曲作品も多く手掛けている。雑誌Ocarinaでは、「基本」を伝えるコーナーを連載し、分かり易く丁寧な指導に定評を得ている。現在、日本オカリナ協会理事長、また日本オカリナアンサンブルコンクールの審査員長を務め、海外のマスタークラスやコンクールの審査員も務める。オカリナ7重奏「Ocarina Delight」では Contrabass奏者として活躍中。